発達障がい児用学習机・椅子・療育家具
イーチェアー 開発のコンセプト
「正しい姿勢」をやさしくしっかり覚える。

 療育椅子「イーチェアー」は、私と横山工房との共同開発で作ったものです。最初に開発した「知育いすデスク」で特許を2か所(パーテーションと椅子)で取得することができました。その後、特許の部分をそのまま用いて小型に改良した「イーチェスク」を開発しました。そして、今回、パーテーションが付かないタイプの「イーチェアー」を開発しました。パーテーションは付いていませんが、安定して座ることができる構造で、これまでの学習机と同様の効果が得られます。

 「イーチェアー」は、天板を設置できるようになっています。肘を90度に曲げた位置に天板が配置される高さになっており、また、体を取り囲むようにカットしているため、安定して座ることができます。

 そして、足裏全体を足置き板にしっかりとつけることができ、なおかつ床に足をつかない高さにしているところも特徴です。多動の症状がある場合、床に足がついていると、床を蹴って椅子といっしょに移動してしまいます(あるいは椅子を斜めに動かす)。すぐに遊びモードになってしまい、目の前の学習課題に集中できません。両サイドには広い板が設置しています。これも足で遊び始めないように工夫して作ったものです。座面のサイズが小さめなのも特徴です。座面が広いと、体が動いてしまうため、落ち着いて座っていることができません。

 安定して座れる環境を整えると、子どもも学習課題に取り組めたり、食べ物をしっかり噛んで食べたりできるため、叱られる問題行動が減少します。褒められる機会が増えれば自信につながり、いろんなことに意欲的になってくという好循環が生まれます。

協同開発者の上地先生(公認心理師・臨床心理士)に聞きました。

【上地 玲子】
山陽学園大学 総合人間学部生活心理学科 准教授
公認心理師、臨床心理士、小学校教諭1種、幼稚園教諭1種、保育士

 開発のきっかけは、集中することが困難な障がいを抱える長女が、少しでも学習できる環境を作りたいと思ってのことでした。
 母親・研究者・臨床家の視点を生かして、落ちつきのない子どもでも学習に集中しやすい椅子と机の構造を考案し、形にすることができました。
 「わかった」「できた」という学習の楽しさを味わうことは、生きる喜びであり幸せにもつながります。
 長女がしっかり机に向かう姿を見ると、同じような悩みを抱える子どもたちにも役立てていただきたいと強く思います。